スクリーンタイムの制限を設定した人のほとんどが、同じ経験をしています。最初の1週間はうまくいく。2週目、ちゃんとした理由で一度だけ「制限を無視」をタップする。3週目には、制限は一応オンのままなのに、まったく何の役にも立っていない。
よくある説明は「自制心が足りないから」。でも、それは間違いです。しかもそう信じると、よりよい設定ではなく、もっとやる気を探しに行くことになり、問題はかえって悪化します。
本当の問題:自分が錠であり、鍵でもある
Appleのスクリーンタイムは、4桁のパスコードで守られています。そのパスコードを選んだのは自分。知っているのも自分。だから制限が作動したまさにその瞬間、仕組みは自分に許可を求めます。そして、そのとき聞かれている自分は、ルールを決めた自分ではありません。
仕組みはこれだけです。ブロックが弱いのではありません。ブロックが、聞く相手を間違えているのです。
日曜の夜に制限を決めた自分と、水曜の夜にその制限にぶつかった自分は、事実上、別々の目標を持った別人です。
行動科学の研究者は、これをコミットメント・デバイスの問題と呼びます。コミットメント・デバイスが機能するのは、今の自分が下した決断を、未来の自分が本当に覆せないときだけです。自分が知っているパスコードはコミットメント・デバイスではありません。丁寧なお願いが付いた、ただの減速帯です。
よくある対策が続かない理由
アプリを削除する
再インストールは20秒ほどで済み、アカウントもそのまま残っています。削除すれば逆戻りのコストは少し上がりますが、選択肢がなくなるわけではありません。
グレイスケール、ホーム画面の整理、通知の整理
これらは本当に効果があり、やる価値があります。無意識にスマホに手が伸びる回数を減らしてくれます。でも、「開ける」ともう決めてしまった自分を止めることはできません。
パスコードを長くする
試す人もいますが、当然の理由で失敗します。結局、自分が知っているからです。難しいことと不可能なことは違います。本当に開けたくなった瞬間、難しさはただの手続きになります。
パスコードを友達に預ける
これはかなり近く、発想としては正解です。問題は考え方ではなく、実用面にあります。ちゃんとした理由で開けたいとき、そのたびに友達がそばにいて、起きていて、パスコードを読み上げてくれなければなりません。1週間もたたずに破綻します。考え方が間違っているからではなく、運用が無理だからです。
結果を本当に変えるもの
パスコードを預けるという発想自体は正しいのです。判断を、今そのアプリを欲しがっていない誰かに移すこと。必要なのは、それを現実的にして、数日以上続けられるようにする仕組みです。
うまく機能する仕組みには、4つの特徴があります。
- 判断をほかの誰かが持つ。自分で止められるタイマーでも、自分が知っているパスコードでもなく。
- 頼むのが気軽。電話ではなく、相手がどこにいてもタップひとつで答えられるリクエスト。
- 断っても相手に負担がない。断るのが気まずいと、相手はいつも「いいよ」と言うようになり、仕組みはただの飾りになります。
- アクセスは一時的。ちゃんとした理由で開けたとしても、それでルールがいつの間にか永久に無効になってはいけません。
最後の点は、思っている以上に重要です。ブロッカーを使わなくなる人の多くは、意識してやめるわけではありません。本当の理由で一度解除し、そのまま有効に戻さず、なんとなく離れていくのです。
いつも最強のロックが必要なわけではない
常に最大限に厳しい仕組みも、やはり見捨てられます。たいていの場合、ほかの人を巻き込む必要はありません。無意識に手が伸びるのを断ち切る、2秒の中断があれば十分です。
だから役に立つのは、段階があることです。無意識に手に取ったときには、やさしいリマインダー。落ち着かないけれど本気ではないときには、短い強制的な待ち時間。そして、自分の約束が守れないとすでにわかっている数少ない場面には、ほかの誰かが持つ本物のロック。
Disconnectの3段階のロックは、まさにそのように作られています。「弱」と「中」は、ほかの誰も関わらず単独で機能します。「強」ロックは、バディが鍵を持つレベル。答えが本当に自分の手を離れる、唯一のレベルです。
Disconnectで試してみる
Disconnectはアプリをブロックし、鍵を友達に預けます。バディにしか開けられないロックも含め、3段階すべてのロックが無料版で使えます。
Disconnectを入手 →今日からできる設定方法
- アプリは全部ではなく、1つだけ選ぶ。答えがもうわかっている、あのアプリです。6つのアプリから始めると、1週目で挫折します。
- 正直にロックの強さを選ぶ。このアプリで自分の制限を破ったことがあるなら、「弱」ロックでは持ちません。「強」を使いましょう。
- 本当に「ダメ」と言ってくれるバディを選ぶ。いちばん人のいい友達ではなく。頼み方も参考にしてください。
- スケジュールは、ちょうどいいと感じるより少し広めに。誘惑に負けるのは、時間帯の境目です。
- 2週間はそのままにしておく。衝動が来ているときにルールを調整するのは、手順が多いだけの解除です。
どれも、もっと自制心のある人間になる必要はありません。必要なのは、衝動が届かない場所に判断を置くことです。